さて、プログラムを書いて確率が計算出来るようになりましたので、早速結果を見ていきたいと思います。
まずは各ターンで平均何個取れるかを示します。
平均獲得枚数 | |
一人目 | 0.072 |
二人目 | 0.259 |
三人目 | 0.741 |
四人目 | 1.707 |
結果は表の通りで、やはりかなりの差があります。グラフにすると下のような感じです。
一人目については、手計算で求めた通り平均0.072枚となっていますが、これに対して二人目は3倍以上、三人目は10倍以上、四人目は20倍以上です。いかに一人目が不利なのかが分かりますね。また、一人目と二人目の差よりも、二人目と三人目との差の方が大きくなっています。三人目と四人目との差はさらに広がります。三人目が平均0.741枚なのに対して、四人目では倍以上の1.707枚です。予想よりも格差があって、ちょっとびっくりな結果となりました。
ペアマッチでは、一人目と三人目、二人目と四人目が夫婦になっていますので、それぞれ足し算してみます。
一組目(一人目+三人目) 0.813
二組目(二人目+四人目) 1.966
です。倍率にして実に2.4倍以上!!テレビで見ていると、最初のくじ引きのところはあっさり目にやっていますが、実はあの時点でかなりの勝負が行われているわけです。たまに好感の持てる夫婦が出場したりしていると、少しだけ応援しながら見ているのですが、今度からは最初の順番決めのところも応援するようにします(笑)
それから、平均の値そのものの評価ですが、これはこんなものでしょう。賞品は8個用意されているわけですが、このなかの平均2.78個が参加者のものになるということです。「たわし」とか「枕」とかもありますが、他はなかなかの高級品揃いなので、決して悪くはない数字でしょう。また、ダブルチャンスとしてハワイ旅行も付いています。
では、そのハワイ旅行について期待値を計算してみましょう。まずハワイ旅行の値段ですが、ここでは適当に30万円ということにしておきます。賞品は8種類で、その中のひとつが当たりなので、平均獲得商品数×30万円/8が期待値となります。ここに上記の結果を代入すると、一組目の夫婦が30,480円、二組目の夫婦が73,721円となります。ここでも当然2倍以上の格差があるわけですが、三万円という数字でも決して悪くはないでしょう。もともとがもらい物ですしね。
ところで、上ではペアマッチの計算ということで四人目までの結果を示しましたが、プログラムを書いてしまえば、どこまで計算しても手間としてはたいして変わりません。そこで、ついでに8順目までの結果を示しておきます。上と同じ計算で、四人目で終了せずに八人目まで計算した平均 賞品数のグラフは以下の通りです。
8人目までの平均獲得賞品数
8人目までの平均獲得賞品数(累積)
上側のグラフが各順目での獲得賞品数の平均値、下側はそれを累積したものです。見て分かる通り、5人目のところにはっきりとしたピークがあります。五人目の平均 獲得賞品数は、四人目のさらに倍程度の3.22であり、それが六人目では1.87と再び落ち込みます。これはもちろん、トータルのパネルが8組しかないことが影響した結果です。六人目以降では、残っている賞品が少なくなるため、あまり枚数が稼げなくなるということです。下側の累積グラフを見れば飽和している状況がよく分かります。
この結果から言えることは、ペアマッチを行う人数である四人というのは、ある意味一番ぴったりした人数であるということです。これが三人だと累積平均値は1.07と全然賞品が取れないですし、逆に五人になってしまうと、約六割の賞品が取られてしまいます。四人という、一番おいしいところの一歩手前に設定することで、賞品が取れそうで取れないという、ちょうどいいゲームバランスを実現しているのです。よく出来ているものですね。
さて、上では獲得賞品数についての平均値を示しましたが、計算の過程では他の状態のパネルについても当然計算を行っています。つまり、
の各状態にある賞品の数も出ているわけです。せっかくなので、これらについてもグラフを載せておきます。
二枚ともすでにめくられたが、まだ取られていない
一枚だけめくられた
二枚ともめくられていない
一枚目のグラフではピークは四人目、二枚目のグラフでは三人目、三枚目のグラフでは一人目となっています。ただ、縦軸のレンジが異なっているので注意が必要です。すでに取られた枚数も含めて、ひとつのグラフにまとめたものが次の図です。
青:すでに取られた
紫:二枚ともすでにめくられたが、まだ取られていない
緑:一枚だけめくられた
赤:二枚ともめくられていない
青いグラフがすでに取られた賞品数の平均ですが、これは当然ながら単調増加になります。逆にまだ一枚もめくられていない賞品数の平均である赤いグラフは単調減少となります。これらに対して、片方がめくられた状態の賞品数の平均を表す緑と、二枚ともめくられた状態を示す紫の線は極大を持ちます。紫については値が小さいので影響はわずかですが、一応四人目終了時点が最大となります。つまり、ペアマッチで四人が終わったときに、「二枚ともどこにあるのか分かっているんだけどなー」という賞品の数が最大となっているわけです。平均0.549なので、二回に一回以上はそういう賞品が出てくることになります。
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