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結果の評価方法
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ここでは 一人麻雀練習機 の統計情報で表示される期待値について、その評価方法を考えたいと思います。
期待値が何点あればいいのか
世の中の麻雀を打つ人たちの平均値を知るすべがないので、あまりはっきりしたことは言えませんが、
初心者 1,500 点以下
中級者 1,500 - 2,000 点
上級者 2,000 点以上
といった感じだと思います。
シミュレーションのページに書いていますが、私がプログラムに何万局か打たせたところによると、
平均値は1,800点くらいになります。
このアルゴリズムでは2シャンテンまでは受けの広さだけを見て捨て牌を決めており、
またシャンテン数を悪くするような手変わりも考慮していません。
その辺を考慮すると、多分完璧に打ったときの期待値としては2,000点を少し越えるくらいではないかと考えられます。
人間の場合は、牌パイを見た時点で、
タンヤオとか平和とか三色とか一通とかの可能性をいろいろ考えた上で戦略を決めることが出来ますので、
その点ではこのプログラムよりも優れています。
ただし、イーシャンテン以下の場合にはプログラムの方が正確です。
いくら上手い人でも、すべての和がり形を想定して、それぞれの確率や上がり点、
裏ドラの乗る確率などを正確に計算することはできません。
単に過去の経験から、なんとなく得しそうな牌を選んでいるだけです。
これを考慮した上で、いわゆる麻雀が上手いと言われている人の期待値を推測すると、2,000点前後になりそうだということです。
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何局打てばいいのか
では一体何局打てば、自分の正確な実力を知ることが出来るのでしょうか?
これについてもシミュレーションから推測してみました。
上記と同じアルゴリズムのプログラムを使って、100局の試行を500回行いました。
つまり合計50,000局打ったことになります。このときの結果をまとめたものが下の表です。
期待値 | 平均和了点 | 平均和了順目 | 和了率 | テンパイ率 | リーチ率 | リーチ成功率 | 平均リーチ順目 | 平均テンパイ順目 | 平均向聴数 | |
平均 | 1782.87 | 9315.62 | 14.02 | 19.12 | 72.08 | 72.08 | 26.52 | 11.58 | 11.58 | 3.16 |
分散 | 195162.15 | 1593935.83 | 0.50 | 15.88 | 18.82 | 18.82 | 28.23 | 0.19 | 0.19 | 0.01 |
標準偏差 | 441.77 | 1262.51 | 0.71 | 3.99 | 4.34 | 4.34 | 5.31 | 0.44 | 0.44 | 0.09 |
最小値 | 726.00 | 6050.00 | 11.68 | 9.00 | 58.00 | 58.00 | 13.70 | 10.43 | 10.43 | 2.85 |
最大値 | 3174.00 | 14306.25 | 16.17 | 31.00 | 82.00 | 82.00 | 42.19 | 13.06 | 13.06 | 3.48 |
中央値 | 1767.00 | 9200.00 | 14.00 | 19.00 | 72.00 | 72.00 | 26.76 | 11.59 | 11.59 | 3.16 |
これを見ると期待値の標準偏差は441点となっています。
こういった統計を取ると、期待値の分布は正規分布に近似出来ることが知られているので、
この標準偏差の値を使って結果の確からしさを推定することができます。
実際の分布は下にグラフで示してありますが、ほぼ正規分布と言ってもいいでしょう。
さて統計学の教科書に書いてあるように、正規分布であれば、
68.26%は平均±標準偏差
95.44%は平均±(2*標準偏差)
99.73%は平均±(3*標準偏差)
に収まります。
例えば本当の実力が2,000点の人が100局打った場合、
95%くらいの確率で1,117点〜2,884点の範囲に収まるということです。
意外と範囲が広いように感じますが、実際に上の結果でも最低は726点、最高は3,174点となっています。
これでは実力を判定していることにはなりません。
つまり試行回数100回では足りないということです。
では何回やればいいのか?
この標準偏差というのは試行回数の平方根の逆数に比例するので、
その関係を使って計算をすると以下のような数字が出てきます。
局数 | 標準偏差 |
100 | 441.77 |
1,000 | 139.70 |
10,000 | 44.18 |
100,000 | 13.97 |
1,000回でもまだ誤差が大きいように思います。
95%の確率で±100点くらいの推定をするためには、1万局近く打たなければなりません。
さすがにこれだけ打つのは大変なので、実際には数千局で判断することになるのでしょうが、
何百点かの誤差があるということは頭に入れておいて下さい。
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